虎屋文庫:和菓子だより
彦根城博物館での講演会「江戸時代の菓子文化」のお知らせ
彦根城博物館の特別展「大名と菓子―百菓繚乱―」(会期:2023年10月7日(土)~11月6日(月))記念講演会にて、虎屋文庫の中山圭子が、江戸時代の人々が親しんだ金つばやどら焼き、四季折々の風物を表現した上菓子ほか、菓子に関わる錦絵などについてお話しします。江戸時代の豊かな菓子文化の世界をお楽しみください。開催日:2023年10月21日(土)14:00~15:30会場:彦根城博物館 講堂受講料:400円定員:50名(事前申込制)お問い合わせ先:彦根城博物館(0749-22-6100)申し込み期間:9月15日(金)~10月6日(金)申し込み方法など、詳しくはこちらをご覧ください。
彦根城博物館での講演会「江戸時代の菓子文化」のお知らせ
彦根城博物館の特別展「大名と菓子―百菓繚乱―」(会期:2023年10月7日(土)~11月6日(月))記念講演会にて、虎屋文庫の中山圭子が、江戸時代の人々が親しんだ金つばやどら焼き、四季折々の風物を表現した上菓子ほか、菓子に関わる錦絵などについてお話しします。江戸時代の豊かな菓子文化の世界をお楽しみください。開催日:2023年10月21日(土)14:00~15:30会場:彦根城博物館 講堂受講料:400円定員:50名(事前申込制)お問い合わせ先:彦根城博物館(0749-22-6100)申し込み期間:9月15日(金)~10月6日(金)申し込み方法など、詳しくはこちらをご覧ください。
宝永4年(1707)菓子見本帳
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。 左から「袖の香」「有明」「うつら餅(鶉餅)」「濱ひさし」「花たちはな」「霜はしら」 虎屋文庫は1973年に創設、2023年2月で50周年を迎えました。虎屋文庫の数ある所蔵品の中でも、菓子見本帳は特に重要な史料の一つです。 今回ご紹介する宝永4年「御菓子之畫圖(おかしのえず)」は、元禄8年(1695)の「御菓子之畫圖」に次いで古い、年紀のわかる見本帳です。採録数は162点と元禄よりも増えており、最大の特徴は材料の記載があることです。この点において、見本帳では本史料が最古と考えられています。 いくつか挙げてみると、糯米(もちごめ)や小豆、白砂糖、栗といった現在でもよく使う材料のほかに、レンコンやキクラゲのような珍しいものもあります。これらの記載は、現在の菓子との比較にとどまらず、材料が用いられはじめた時期を知る手がかりにもなります。本史料の「氷室山(ひむろやま)」は、菓子に寒天が使われた最も古い例です。 材料に、寒天、氷砂糖、クチナシとある また、材料がわかると、食べたことがなくとも食感や味わいの想像が膨らみます。 一例として、「茄子餅(なすびもち)」を見てみましょう。当時の形状はややぽってりとして、かわいらしい印象です。うるち米の粉、小豆の粉、白砂糖と非常にシンプルな構成から、外良(ういろう)のような味わいが想像されます。絵図からも、その張りのある生地の質感や食感が伝わってくるようです。 現在の『なすび餅』 外良製 白餡黒ごま入 ※なお、機関誌『和菓子』10号には「江戸時代の絵図帳・製法書に見る菓子材料」と題した論考が掲載されています。
宝永4年(1707)菓子見本帳
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。 左から「袖の香」「有明」「うつら餅(鶉餅)」「濱ひさし」「花たちはな」「霜はしら」 虎屋文庫は1973年に創設、2023年2月で50周年を迎えました。虎屋文庫の数ある所蔵品の中でも、菓子見本帳は特に重要な史料の一つです。 今回ご紹介する宝永4年「御菓子之畫圖(おかしのえず)」は、元禄8年(1695)の「御菓子之畫圖」に次いで古い、年紀のわかる見本帳です。採録数は162点と元禄よりも増えており、最大の特徴は材料の記載があることです。この点において、見本帳では本史料が最古と考えられています。 いくつか挙げてみると、糯米(もちごめ)や小豆、白砂糖、栗といった現在でもよく使う材料のほかに、レンコンやキクラゲのような珍しいものもあります。これらの記載は、現在の菓子との比較にとどまらず、材料が用いられはじめた時期を知る手がかりにもなります。本史料の「氷室山(ひむろやま)」は、菓子に寒天が使われた最も古い例です。 材料に、寒天、氷砂糖、クチナシとある また、材料がわかると、食べたことがなくとも食感や味わいの想像が膨らみます。 一例として、「茄子餅(なすびもち)」を見てみましょう。当時の形状はややぽってりとして、かわいらしい印象です。うるち米の粉、小豆の粉、白砂糖と非常にシンプルな構成から、外良(ういろう)のような味わいが想像されます。絵図からも、その張りのある生地の質感や食感が伝わってくるようです。 現在の『なすび餅』 外良製 白餡黒ごま入 ※なお、機関誌『和菓子』10号には「江戸時代の絵図帳・製法書に見る菓子材料」と題した論考が掲載されています。
虎屋文庫資料展 小冊子 昭和48年(1973)〜
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。 虎屋文庫資料展 小冊子 さまざまなデザイン上段 左から、1988〜1989、1998〜2000、2001〜2003年下段 左から、2005〜2008、2009〜2019年 虎屋文庫は1973年に創設、2023年2月で50周年を迎えました。設立以来行ってきた取り組みのひとつに虎屋文庫資料展があり、今秋開催のもので81回となります。 その特色は「源氏物語と和菓子」展「和菓子百珍」展など和菓子をテーマにしていること、資料とともに必ず本物の和菓子を展示すること、そして、内容をまとめた小冊子を作成しご来場のお客様にお配りしていることです。 一例として2002年10月1日から31日まで開催した、「お菓子とお酒の大合戦」展の小冊子をご紹介しましょう。江戸の庶民が好んだ菓子と酒を擬人化して、合戦を繰り広げた、歌川広重作の錦絵、「太平喜餅酒多多買(たいへいきもちさけたたかい)」を取り上げた内容で、口絵に錦絵のカラー図版を綴じ込み、本文ではそれぞれのキャラクターのもととなった菓子や酒について解説しています。 口絵 キャラクターの図解とともに菓子の説明が書いてあるイラスト 森田ミホ 文章は、資料を調べながら主にスタッフが書きあげたもの。小冊子は、お客様にご活用いただくものと同時に、虎屋文庫の研究の成果でもあるのです。 次回の虎屋文庫資料展の小冊子はただいま鋭意作成中です。ぜひお楽しみに。 ※これまで開催した展示の小冊子のうち、在庫のあるものもございます。ご希望の方は虎屋文庫まで、お申し付けください。
虎屋文庫資料展 小冊子 昭和48年(1973)〜
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。 虎屋文庫資料展 小冊子 さまざまなデザイン上段 左から、1988〜1989、1998〜2000、2001〜2003年下段 左から、2005〜2008、2009〜2019年 虎屋文庫は1973年に創設、2023年2月で50周年を迎えました。設立以来行ってきた取り組みのひとつに虎屋文庫資料展があり、今秋開催のもので81回となります。 その特色は「源氏物語と和菓子」展「和菓子百珍」展など和菓子をテーマにしていること、資料とともに必ず本物の和菓子を展示すること、そして、内容をまとめた小冊子を作成しご来場のお客様にお配りしていることです。 一例として2002年10月1日から31日まで開催した、「お菓子とお酒の大合戦」展の小冊子をご紹介しましょう。江戸の庶民が好んだ菓子と酒を擬人化して、合戦を繰り広げた、歌川広重作の錦絵、「太平喜餅酒多多買(たいへいきもちさけたたかい)」を取り上げた内容で、口絵に錦絵のカラー図版を綴じ込み、本文ではそれぞれのキャラクターのもととなった菓子や酒について解説しています。 口絵 キャラクターの図解とともに菓子の説明が書いてあるイラスト 森田ミホ 文章は、資料を調べながら主にスタッフが書きあげたもの。小冊子は、お客様にご活用いただくものと同時に、虎屋文庫の研究の成果でもあるのです。 次回の虎屋文庫資料展の小冊子はただいま鋭意作成中です。ぜひお楽しみに。 ※これまで開催した展示の小冊子のうち、在庫のあるものもございます。ご希望の方は虎屋文庫まで、お申し付けください。
『あじわい』誌の夏号に寄稿しています
虎屋文庫のスタッフが、全国銘産菓子工業協同組合発行『あじわい』にコラム「和菓子探検」を連載しております。今回はかき氷がテーマです。平安時代の『枕草子』に見える「削り氷」(けずりひ)の記述から、現在のかき氷機の話題まで、削り方に注目しながらその変遷を追いました。 https://www.ajiwai.or.jp/ *令和3年(2021)秋まで15回にわたって同誌で連載した「資料に見る和菓子」のバックナンバーもこちらよりご覧いただけます。
『あじわい』誌の夏号に寄稿しています
虎屋文庫のスタッフが、全国銘産菓子工業協同組合発行『あじわい』にコラム「和菓子探検」を連載しております。今回はかき氷がテーマです。平安時代の『枕草子』に見える「削り氷」(けずりひ)の記述から、現在のかき氷機の話題まで、削り方に注目しながらその変遷を追いました。 https://www.ajiwai.or.jp/ *令和3年(2021)秋まで15回にわたって同誌で連載した「資料に見る和菓子」のバックナンバーもこちらよりご覧いただけます。
「京都・和菓子の会」20周年記念 講演・座談会のお知らせ
「京都・和菓子の会」20周年記念として、壬生寺にてお菓子、お茶、雑貨、本などの販売のほか、お菓子にまつわるお話や、子どもの和菓子作り体験もできる和菓子づくしの2日間のイベントが開催されます。和菓子縁日 in 壬生寺 開催日:2023年6月10日(土)・11日(日) 10:00~16:00 会 場:壬生寺(京都市中京区)境内は無料で入場でき、自由にお買い物いただけます。この会場にて虎屋文庫主席研究員の中山圭子がお話をいたします。★講演「和菓子の美と意匠」 中山圭子 開催日:6月10日(土) 10:00~11:00頃★座談会「和菓子の今とこれから」 畑主税氏(髙島屋和菓子バイヤー)×中川典子氏(和菓子愛好家・銘木師)×中山圭子 開催日:6月11日(日) 15:00~16:00頃 会 場:壬生寺 中院 対 象:どなたでも 参加費:各回ともに税込1,000円(いずれも要予約/先着30名) ※「京都・和菓子の会」とは? 京都の和菓子と古建築の素晴らしさを知ってもらうため、和菓子愛好家で銘木師の 中川典子氏が主宰する任意団体。 年に1~2回各所でイベントを開催し、今年で発足20周年を迎えます。お申込み・お問い合わせ、その他のイベントについてはこちらをご覧ください。
「京都・和菓子の会」20周年記念 講演・座談会のお知らせ
「京都・和菓子の会」20周年記念として、壬生寺にてお菓子、お茶、雑貨、本などの販売のほか、お菓子にまつわるお話や、子どもの和菓子作り体験もできる和菓子づくしの2日間のイベントが開催されます。和菓子縁日 in 壬生寺 開催日:2023年6月10日(土)・11日(日) 10:00~16:00 会 場:壬生寺(京都市中京区)境内は無料で入場でき、自由にお買い物いただけます。この会場にて虎屋文庫主席研究員の中山圭子がお話をいたします。★講演「和菓子の美と意匠」 中山圭子 開催日:6月10日(土) 10:00~11:00頃★座談会「和菓子の今とこれから」 畑主税氏(髙島屋和菓子バイヤー)×中川典子氏(和菓子愛好家・銘木師)×中山圭子 開催日:6月11日(日) 15:00~16:00頃 会 場:壬生寺 中院 対 象:どなたでも 参加費:各回ともに税込1,000円(いずれも要予約/先着30名) ※「京都・和菓子の会」とは? 京都の和菓子と古建築の素晴らしさを知ってもらうため、和菓子愛好家で銘木師の 中川典子氏が主宰する任意団体。 年に1~2回各所でイベントを開催し、今年で発足20周年を迎えます。お申込み・お問い合わせ、その他のイベントについてはこちらをご覧ください。
朝日新聞デジタルマガジン&Mにて和菓子の連載が始まりました
5月2日(火)より朝日新聞デジタルマガジン &M 上にて「和菓子の教科書」と題した連載が始まりました。内容は、和菓子についての基礎知識を中心にしたもので、意外に知られていない豆知識や小話も交えて、ご紹介しています。執筆は虎屋文庫 相田文三が担当し、月1~2回で10回程度の予定です。朝日新聞&Mhttps://www.asahi.com/and/m/ 朝日新聞デジタルのライフスタイルマガジン。キャッチコピーは「大人を探求する」↓&全体のコンセプトはこちらhttps://www.asahi.com/and/about/ お時間があればぜひご覧ください。
朝日新聞デジタルマガジン&Mにて和菓子の連載が始まりました
5月2日(火)より朝日新聞デジタルマガジン &M 上にて「和菓子の教科書」と題した連載が始まりました。内容は、和菓子についての基礎知識を中心にしたもので、意外に知られていない豆知識や小話も交えて、ご紹介しています。執筆は虎屋文庫 相田文三が担当し、月1~2回で10回程度の予定です。朝日新聞&Mhttps://www.asahi.com/and/m/ 朝日新聞デジタルのライフスタイルマガジン。キャッチコピーは「大人を探求する」↓&全体のコンセプトはこちらhttps://www.asahi.com/and/about/ お時間があればぜひご覧ください。