虎屋文庫:和菓子だより
羊羹を切る
棹菓子とよばれる羊羹は切り分けて食べるところにまた趣があるもの。 虎屋菓寮では、8分切り(約2.4cm)でお出ししていますが、みなさまはいかがでしょうか。透けるほど薄く切ったり、さいの目にしたり、厚さや形を変えると食感も変わってきますので、ぜひいろいろお好みでお試しください。 さて、和菓子店で使う専門の道具に「羊羹包丁」というものがあります。薄手で幅の広い刃が特徴で、両刃になっているため、真上から力を加えると羊羹をまっすぐ切ることができます。ほかにも、やわらかい蒸菓子や押物を切り分ける際などにも製造現場で広く使われています。 羊羹包丁
羊羹を切る
棹菓子とよばれる羊羹は切り分けて食べるところにまた趣があるもの。 虎屋菓寮では、8分切り(約2.4cm)でお出ししていますが、みなさまはいかがでしょうか。透けるほど薄く切ったり、さいの目にしたり、厚さや形を変えると食感も変わってきますので、ぜひいろいろお好みでお試しください。 さて、和菓子店で使う専門の道具に「羊羹包丁」というものがあります。薄手で幅の広い刃が特徴で、両刃になっているため、真上から力を加えると羊羹をまっすぐ切ることができます。ほかにも、やわらかい蒸菓子や押物を切り分ける際などにも製造現場で広く使われています。 羊羹包丁
八王子市生涯学習センター川口分館「市民自由講座」のお知らせ
昨年刊行した『和菓子を愛した人たち』をもとに、虎屋文庫の森田環(研究主査)がお話しをします。坂本龍馬が姪にたとえた金平糖、文豪・谷崎潤一郎が語った羊羹の美など、偉人たちの「お菓子な」エピソードをお楽しみください。 市民自由講座「虎屋文庫による 和菓子と偉人たちをめぐる ちょっと良い話」 日時2018年5月26日(土)14:00~15:30 場所八王子市生涯学習センター川口分館 第2・第3学習室(川口やまゆり館2階) 対象どなたでも/要予約・先着40名 料金260円(お菓子代) 応募方法など詳しくは、八王子市のホームページをご覧ください。
八王子市生涯学習センター川口分館「市民自由講座」のお知らせ
昨年刊行した『和菓子を愛した人たち』をもとに、虎屋文庫の森田環(研究主査)がお話しをします。坂本龍馬が姪にたとえた金平糖、文豪・谷崎潤一郎が語った羊羹の美など、偉人たちの「お菓子な」エピソードをお楽しみください。 市民自由講座「虎屋文庫による 和菓子と偉人たちをめぐる ちょっと良い話」 日時2018年5月26日(土)14:00~15:30 場所八王子市生涯学習センター川口分館 第2・第3学習室(川口やまゆり館2階) 対象どなたでも/要予約・先着40名 料金260円(お菓子代) 応募方法など詳しくは、八王子市のホームページをご覧ください。
青山グリーンアカデミーにて《茶の湯文化学》「菓子の世界」(全5回)が開講されます。
連続5回講座の3回目「史料で楽しむ京の菓子」の講師を虎屋文庫 中山圭子が務めます。山紫水明の古都、京都。四季折々に、多種多様な和菓子が暮らしを彩るとともに、訪れる人々を楽しませてくれます。今回は江戸時代の史料を使いながら、その歴史や魅力をご紹介します。 開 催 日:平成30年4月~9月の第3土曜日(8月はお休みです) 第1回「和菓子の歴史」 4月21日(土) 東京大学史料編纂所教授 山本博文 第2回「南蛮菓子と日本への影響」 5月19日(土) 菓子文化研究家 溝口政子 第3回「史料で楽しむ京の菓子」 6月16日(土) 株式会社虎屋 虎屋文庫専門職 中山圭子 第4回「茶会記にみる菓子の変遷」 7月21日(土) 茶道資料館顧問 筒井紘一 第5回「饅頭の歴史」 9月15日(土) 塩瀬総本家取締役会長 川島英子 講演時間:13:30~15:30 料 金:一般16,200円、賛助会員12,960円 (全5回/いずれも税込)...
青山グリーンアカデミーにて《茶の湯文化学》「菓子の世界」(全5回)が開講されます。
連続5回講座の3回目「史料で楽しむ京の菓子」の講師を虎屋文庫 中山圭子が務めます。山紫水明の古都、京都。四季折々に、多種多様な和菓子が暮らしを彩るとともに、訪れる人々を楽しませてくれます。今回は江戸時代の史料を使いながら、その歴史や魅力をご紹介します。 開 催 日:平成30年4月~9月の第3土曜日(8月はお休みです) 第1回「和菓子の歴史」 4月21日(土) 東京大学史料編纂所教授 山本博文 第2回「南蛮菓子と日本への影響」 5月19日(土) 菓子文化研究家 溝口政子 第3回「史料で楽しむ京の菓子」 6月16日(土) 株式会社虎屋 虎屋文庫専門職 中山圭子 第4回「茶会記にみる菓子の変遷」 7月21日(土) 茶道資料館顧問 筒井紘一 第5回「饅頭の歴史」 9月15日(土) 塩瀬総本家取締役会長 川島英子 講演時間:13:30~15:30 料 金:一般16,200円、賛助会員12,960円 (全5回/いずれも税込)...
三代歌川豊国「二十四好今様美人 甘い物好」 文久3年(1863)
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。 左上の枠内には、竹籠に入った桜餅が描かれている。 *画像をご使用になりたい方は虎屋文庫までご連絡くださいませ。 三代豊国による24枚の美人画シリーズのうちのひとつで、おやつを楽しむ様子が描かれています。右下の器に盛られた菓子が何か、はっきりとはわかりませんが、紅や緑、青といった色合い、花や葉をかたどったような形は、砂糖菓子の有平糖や打菓子を思わせます。両手に菓子を持ち、嬉しそうに口に運ぶ女性。時代を問わず、「甘い物好」なら誰もが共感してしまう1枚ですね。
三代歌川豊国「二十四好今様美人 甘い物好」 文久3年(1863)
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。 左上の枠内には、竹籠に入った桜餅が描かれている。 *画像をご使用になりたい方は虎屋文庫までご連絡くださいませ。 三代豊国による24枚の美人画シリーズのうちのひとつで、おやつを楽しむ様子が描かれています。右下の器に盛られた菓子が何か、はっきりとはわかりませんが、紅や緑、青といった色合い、花や葉をかたどったような形は、砂糖菓子の有平糖や打菓子を思わせます。両手に菓子を持ち、嬉しそうに口に運ぶ女性。時代を問わず、「甘い物好」なら誰もが共感してしまう1枚ですね。
『事典 和菓子の世界』増補改訂版が刊行されました
虎屋文庫の中山専門職による『事典 和菓子の世界』増補改訂版が刊行されました。菓子の名称、モチーフ、製法用語などを多数収録し、和菓子に親しむガイドブックとして好評を博した初版から12年。この間に深められてきた和菓子研究の成果を含め、絵巻、錦絵などのビジュアル要素を増やしました。ぜひ、お手元に置いて折々にご覧くださいませ。 中山圭子『事典 和菓子の世界』増補改訂版 岩波書店四六判 オールカラー 334頁 2,800円(+税) 【構成】 第1部 名称編 第2部 モチーフ編 第3部 素材・用語編 【購入方法】 全国の書店、インターネット書店にてお求めください。とらや東京ミッドタウン店でも販売しています。 ※虎屋文庫での販売はございません。
『事典 和菓子の世界』増補改訂版が刊行されました
虎屋文庫の中山専門職による『事典 和菓子の世界』増補改訂版が刊行されました。菓子の名称、モチーフ、製法用語などを多数収録し、和菓子に親しむガイドブックとして好評を博した初版から12年。この間に深められてきた和菓子研究の成果を含め、絵巻、錦絵などのビジュアル要素を増やしました。ぜひ、お手元に置いて折々にご覧くださいませ。 中山圭子『事典 和菓子の世界』増補改訂版 岩波書店四六判 オールカラー 334頁 2,800円(+税) 【構成】 第1部 名称編 第2部 モチーフ編 第3部 素材・用語編 【購入方法】 全国の書店、インターネット書店にてお求めください。とらや東京ミッドタウン店でも販売しています。 ※虎屋文庫での販売はございません。
関西風桜餅のはじまり
関西風桜餅(参考)関西風として知られる道明寺生地の桜餅が作られるようになったのは、明治30年(1897)頃。京都の物産をあつめた『京之華』(1926)によると、嵯峨町の奥村又兵衛が「嵯峨名物桜餅」として売り出したのがはじめだったとあります。桜の名所である嵯峨に桜に因んだ名物を、という思いだったのでしょう。 同書には、小豆餡で道明寺を包んだ桜餅もあったと書かれています。現在はそれに類したものは売られていないようですが、桜風味のおはぎのようなイメージでしょうか。食べてみたいところです。 『京之華』より再現した桜餅
関西風桜餅のはじまり
関西風桜餅(参考)関西風として知られる道明寺生地の桜餅が作られるようになったのは、明治30年(1897)頃。京都の物産をあつめた『京之華』(1926)によると、嵯峨町の奥村又兵衛が「嵯峨名物桜餅」として売り出したのがはじめだったとあります。桜の名所である嵯峨に桜に因んだ名物を、という思いだったのでしょう。 同書には、小豆餡で道明寺を包んだ桜餅もあったと書かれています。現在はそれに類したものは売られていないようですが、桜風味のおはぎのようなイメージでしょうか。食べてみたいところです。 『京之華』より再現した桜餅