虎屋文庫:和菓子だより
和菓子で漢字クイズ! その3
和菓子好きのみなさんには、その2は簡単だったでしょうか?おなじみの菓子も漢字になると新鮮です。 1、銅鑼焼 ヒント:ドラえもんの大好物。 2、花林糖 ヒント:和菓子としては珍しい油菓子です。 3、落雁 ヒント: 干菓子の一種。 4、黄身時雨(黄味時雨) ヒント:ほろほろとした食感がたまりません。 5、善哉 ヒント:粟○○、夫婦○○など。 答えは、下へスクロールしてください。 ↓ 答え 1、どらやき 形が銅鑼(どら)に似ているのでこの名がついたといわれます。近年では映画「あん」のヒットにより、外国でも人気のお菓子だとか。 2、かりんとう 江戸時代中期以降、江戸で人気のあった菓子が出ました。 右端が、江戸深川名物のかりんとう売り 「千歳座新狂言月白刃梵字彫物」(1886)3、らくがん 米や穀物の粉と砂糖を混ぜて木型などで固めた菓子の総称。 4、きみしぐれ 白餡と卵の黄身 を火にかけて混ぜた生地を使った菓子。そぼろ状にしたものや餡を包んで蒸したものなどがあります。 黄身時雨の一例 虎屋の黄身餡製「曙(あけぼの)」5、ぜんざい 一般には、関西では小倉汁粉。関東では餅や蒸した粟に餡をかけたものを指します。ご友人に東西調査をされてみても楽しいかもしれません。
和菓子で漢字クイズ! その3
和菓子好きのみなさんには、その2は簡単だったでしょうか?おなじみの菓子も漢字になると新鮮です。 1、銅鑼焼 ヒント:ドラえもんの大好物。 2、花林糖 ヒント:和菓子としては珍しい油菓子です。 3、落雁 ヒント: 干菓子の一種。 4、黄身時雨(黄味時雨) ヒント:ほろほろとした食感がたまりません。 5、善哉 ヒント:粟○○、夫婦○○など。 答えは、下へスクロールしてください。 ↓ 答え 1、どらやき 形が銅鑼(どら)に似ているのでこの名がついたといわれます。近年では映画「あん」のヒットにより、外国でも人気のお菓子だとか。 2、かりんとう 江戸時代中期以降、江戸で人気のあった菓子が出ました。 右端が、江戸深川名物のかりんとう売り 「千歳座新狂言月白刃梵字彫物」(1886)3、らくがん 米や穀物の粉と砂糖を混ぜて木型などで固めた菓子の総称。 4、きみしぐれ 白餡と卵の黄身 を火にかけて混ぜた生地を使った菓子。そぼろ状にしたものや餡を包んで蒸したものなどがあります。 黄身時雨の一例 虎屋の黄身餡製「曙(あけぼの)」5、ぜんざい 一般には、関西では小倉汁粉。関東では餅や蒸した粟に餡をかけたものを指します。ご友人に東西調査をされてみても楽しいかもしれません。
おうちで読書 和菓子の塗り絵
『色えんぴつで塗るかわいい和菓子 絵はがき付き』(淡交社)は、和菓子の塗り絵の本です。といっても、単なる塗り絵とは違い、和菓子の絵を可愛く、美味しそうに描くコツを学べるのが魅力。ふわふわしたきんとん、透明感ある錦玉など、種類別に描き方のポイントがあり、あらためて一つひとつの和菓子の個性に気づかされます。また、老舗の有名な菓子や郷土の銘菓の絵もあり、菓子の知識が広がります。切り取って絵葉書として使える頁もあるので、出来上がったら和菓子好きの親戚や友人に送ってみてはいかがでしょうか。 以下ほか、インターネットでも無料の和菓子の塗り絵がいろいろあります。 あんこぬりえしよう!日本あんこ協会 http://anko.love/activity_anko/ankonurie/ 素材ラボ「ぬりえ・和菓子のセット」(要・会員登録)https://www.sozailab.jp/sozai/detail/60003/
おうちで読書 和菓子の塗り絵
『色えんぴつで塗るかわいい和菓子 絵はがき付き』(淡交社)は、和菓子の塗り絵の本です。といっても、単なる塗り絵とは違い、和菓子の絵を可愛く、美味しそうに描くコツを学べるのが魅力。ふわふわしたきんとん、透明感ある錦玉など、種類別に描き方のポイントがあり、あらためて一つひとつの和菓子の個性に気づかされます。また、老舗の有名な菓子や郷土の銘菓の絵もあり、菓子の知識が広がります。切り取って絵葉書として使える頁もあるので、出来上がったら和菓子好きの親戚や友人に送ってみてはいかがでしょうか。 以下ほか、インターネットでも無料の和菓子の塗り絵がいろいろあります。 あんこぬりえしよう!日本あんこ協会 http://anko.love/activity_anko/ankonurie/ 素材ラボ「ぬりえ・和菓子のセット」(要・会員登録)https://www.sozailab.jp/sozai/detail/60003/
和菓子で漢字クイズ! その2
第2弾は大人向けです。頭の体操にチャレンジしてください。 1、羊羹 ヒント:虎屋の代表商品です。 2、外郎 ヒント:小田原や名古屋、山口の名物といえば。 3、有平糖 ヒント:茶席の干菓子として目にすることが多いでしょうか。 4、雲平 ヒント:工芸菓子に使われます。 5、求肥 ヒント:あんみつのトッピングにも。 答えは、下へスクロールしてください。 ↓ 答え 1、ようかん 読めるけれど書けない、という方も多いのではないでしょうか。菓子のルーツは、中国の羊肉のスープであることから「羊の羹(あつもの)」と書きます。 ♪豆知識虎屋文庫著『ようかん』新潮社、2019年 2、ういろう 砂糖と米粉や餅米の粉などを混ぜて蒸した菓子。小田原には、菓子のほか薬の外郎があります。 ♪豆知識市川団十郎ゆかりの菓子 3、あるへいとう 飴菓子の一種。江戸時代の菓子見本帳にはさまざまな色かたちの有平糖が見られます。♪豆知識森茉莉の思い出の有平糖 4、うんぺい 白砂糖にみじん粉をまぜ、摺った山芋を加えて練って固めたもの。関西では生砂糖(きざとう)とも呼ばれています。 ♪豆知識シャムの皇太子を魅了した日本の工芸菓子 中国の菓子、雲片糕 5、ぎゅうひ 白玉粉と砂糖を混ぜて蒸し、砂糖蜜を加えて火を通しながら煉ったもの。古くは、色合いが似ていることから、「牛皮」という文字が当てられていました。 ♪豆知識日朝の友好の証
和菓子で漢字クイズ! その2
第2弾は大人向けです。頭の体操にチャレンジしてください。 1、羊羹 ヒント:虎屋の代表商品です。 2、外郎 ヒント:小田原や名古屋、山口の名物といえば。 3、有平糖 ヒント:茶席の干菓子として目にすることが多いでしょうか。 4、雲平 ヒント:工芸菓子に使われます。 5、求肥 ヒント:あんみつのトッピングにも。 答えは、下へスクロールしてください。 ↓ 答え 1、ようかん 読めるけれど書けない、という方も多いのではないでしょうか。菓子のルーツは、中国の羊肉のスープであることから「羊の羹(あつもの)」と書きます。 ♪豆知識虎屋文庫著『ようかん』新潮社、2019年 2、ういろう 砂糖と米粉や餅米の粉などを混ぜて蒸した菓子。小田原には、菓子のほか薬の外郎があります。 ♪豆知識市川団十郎ゆかりの菓子 3、あるへいとう 飴菓子の一種。江戸時代の菓子見本帳にはさまざまな色かたちの有平糖が見られます。♪豆知識森茉莉の思い出の有平糖 4、うんぺい 白砂糖にみじん粉をまぜ、摺った山芋を加えて練って固めたもの。関西では生砂糖(きざとう)とも呼ばれています。 ♪豆知識シャムの皇太子を魅了した日本の工芸菓子 中国の菓子、雲片糕 5、ぎゅうひ 白玉粉と砂糖を混ぜて蒸し、砂糖蜜を加えて火を通しながら煉ったもの。古くは、色合いが似ていることから、「牛皮」という文字が当てられていました。 ♪豆知識日朝の友好の証
おうちで読書 インスタから書籍へ
5年程前のとらや日本橋店でのエピソードです。近隣の会社にお勤めの若い女性が、二人連れで来店されました。「あ、このお菓子よね、綺麗ね、美味しそうね」と生菓子を見て歓声をあげていらっしゃいました。「お茶の人のインスタで見たんです。会社の近くで見つけられて嬉しい」とも。 お茶の人のインスタとは、武者小路千家家元後嗣でいらっしゃる千宗屋氏のインスタグラムでした。茶道や、和菓子に、全く縁がなかった方が新たに興味を持たれるという素晴らしい橋渡しです。 千宗屋氏は、インスタグラムを今も続けておられますが、2016年1月から2017年12月31日迄の2年間を書籍にされています。 千宗屋著『茶のある暮らし』 (講談社、2018年)インスタグラム @sooku_sen インスタ歳時記というサブタイトルがついており、代表的な行事や茶会、日常の茶席のしつらえ、花、菓子が月ごとに綴られています。また、日本各地の寺社仏閣や、風景が紹介されています。今日は茶席の花を見よう、今日は菓子をというように、毎日めくる楽しみがある本です。
おうちで読書 インスタから書籍へ
5年程前のとらや日本橋店でのエピソードです。近隣の会社にお勤めの若い女性が、二人連れで来店されました。「あ、このお菓子よね、綺麗ね、美味しそうね」と生菓子を見て歓声をあげていらっしゃいました。「お茶の人のインスタで見たんです。会社の近くで見つけられて嬉しい」とも。 お茶の人のインスタとは、武者小路千家家元後嗣でいらっしゃる千宗屋氏のインスタグラムでした。茶道や、和菓子に、全く縁がなかった方が新たに興味を持たれるという素晴らしい橋渡しです。 千宗屋氏は、インスタグラムを今も続けておられますが、2016年1月から2017年12月31日迄の2年間を書籍にされています。 千宗屋著『茶のある暮らし』 (講談社、2018年)インスタグラム @sooku_sen インスタ歳時記というサブタイトルがついており、代表的な行事や茶会、日常の茶席のしつらえ、花、菓子が月ごとに綴られています。また、日本各地の寺社仏閣や、風景が紹介されています。今日は茶席の花を見よう、今日は菓子をというように、毎日めくる楽しみがある本です。
小豆で厄除け
古来、日本人は疱瘡(ほうそう=天然痘・てんねんとう)や麻疹(はしか)など多くの病と闘ってきました。こうした病を退け、かかった場合にも軽く済むように願ってさまざまな食べものが用意されました。 たとえば疱瘡では、赤いものを食べると良いとされ、小豆を使った小豆飯やぼた餅がさかんに作られました※。赤は太陽や血の色に通じるとして神聖視された色で、小豆を体に取り込むことで、病を退けようとしたのです。 また、かつては病をもたらす疱瘡神がいると信じられ、疱瘡神には小豆飯やぼた餅などを供えると良いともいわれました。 実際、小豆は体に良いとされる食物繊維やビタミンB1、ポリフェノールを含むことでも知られます。ぼた餅やお汁粉など手軽にできるものもありますので、作ってみてはいかがでしょうか。 ※疱瘡の見舞いには、赤一色で描かれた菓子袋に入れて贈るのが習いだった。 子どもの姿をした疱瘡神。ぼた餅を口に運んでいる。歌川国芳「疱瘡神」より。 参考: 関沢まゆみ編『日本の食文化2 米と餅』吉川弘文館、2019年 小豆や米など日本人が神聖視してきた食べ物についてまとめられています。
小豆で厄除け
古来、日本人は疱瘡(ほうそう=天然痘・てんねんとう)や麻疹(はしか)など多くの病と闘ってきました。こうした病を退け、かかった場合にも軽く済むように願ってさまざまな食べものが用意されました。 たとえば疱瘡では、赤いものを食べると良いとされ、小豆を使った小豆飯やぼた餅がさかんに作られました※。赤は太陽や血の色に通じるとして神聖視された色で、小豆を体に取り込むことで、病を退けようとしたのです。 また、かつては病をもたらす疱瘡神がいると信じられ、疱瘡神には小豆飯やぼた餅などを供えると良いともいわれました。 実際、小豆は体に良いとされる食物繊維やビタミンB1、ポリフェノールを含むことでも知られます。ぼた餅やお汁粉など手軽にできるものもありますので、作ってみてはいかがでしょうか。 ※疱瘡の見舞いには、赤一色で描かれた菓子袋に入れて贈るのが習いだった。 子どもの姿をした疱瘡神。ぼた餅を口に運んでいる。歌川国芳「疱瘡神」より。 参考: 関沢まゆみ編『日本の食文化2 米と餅』吉川弘文館、2019年 小豆や米など日本人が神聖視してきた食べ物についてまとめられています。
おうちで読書 駄菓子の本
素朴で温かみのある駄菓子の本、『ふるさとの駄菓子 石橋幸作が愛した味とかたち』(LIXIL出版、2018年)をご紹介しましょう。 石橋幸作(1900-76)は仙台の「石橋屋」の二代目主人で、菓子作りをするかたわら、全国各地の駄菓子調査に心血を注いだ人物です。著作に『駄菓子のふるさと』『みちのくの駄菓子』(共に未来社)『駄菓子風土記』(製菓実験社)などがありますが、入手は難しくなっており、2018年に、石橋氏の資料による郷土菓子の展示が開催された折、冒頭のオールカラーの本が作られました。 展示についてはこちら https://www.toraya-group.co.jp/toraya/bunko/activity/information18-03-09/ 本についてはこちら https://www.livingculture.lixil/publish/post-198/ 青森のウサギ踊りの飴や、秋田のしんこ犬、岐阜のいかパンや徳島の福おこしなど、郷土色豊かな駄菓子が、味わい深い絵と文章で紹介されており、見ているだけで心がなごみます。 調査をもとに、紙粘土で作った菓子や表情豊かな飴職人の人形の写真もあり、真似して作ってみるのもおもしろそうです。 なお、駄菓子の思い出については、作家の中勘助、志賀直哉、画家の伊藤晴雨も作品に書き残しています。ぜひご覧ください。 虎屋文庫HP「歴史上の人物と和菓子」より 中勘助と駄菓子 志賀直哉と駄菓子 伊藤晴雨と駄菓子屋
おうちで読書 駄菓子の本
素朴で温かみのある駄菓子の本、『ふるさとの駄菓子 石橋幸作が愛した味とかたち』(LIXIL出版、2018年)をご紹介しましょう。 石橋幸作(1900-76)は仙台の「石橋屋」の二代目主人で、菓子作りをするかたわら、全国各地の駄菓子調査に心血を注いだ人物です。著作に『駄菓子のふるさと』『みちのくの駄菓子』(共に未来社)『駄菓子風土記』(製菓実験社)などがありますが、入手は難しくなっており、2018年に、石橋氏の資料による郷土菓子の展示が開催された折、冒頭のオールカラーの本が作られました。 展示についてはこちら https://www.toraya-group.co.jp/toraya/bunko/activity/information18-03-09/ 本についてはこちら https://www.livingculture.lixil/publish/post-198/ 青森のウサギ踊りの飴や、秋田のしんこ犬、岐阜のいかパンや徳島の福おこしなど、郷土色豊かな駄菓子が、味わい深い絵と文章で紹介されており、見ているだけで心がなごみます。 調査をもとに、紙粘土で作った菓子や表情豊かな飴職人の人形の写真もあり、真似して作ってみるのもおもしろそうです。 なお、駄菓子の思い出については、作家の中勘助、志賀直哉、画家の伊藤晴雨も作品に書き残しています。ぜひご覧ください。 虎屋文庫HP「歴史上の人物と和菓子」より 中勘助と駄菓子 志賀直哉と駄菓子 伊藤晴雨と駄菓子屋