虎屋文庫:和菓子だより
小豆で厄除け
古来、日本人は疱瘡(ほうそう=天然痘・てんねんとう)や麻疹(はしか)など多くの病と闘ってきました。こうした病を退け、かかった場合にも軽く済むように願ってさまざまな食べものが用意されました。 たとえば疱瘡では、赤いものを食べると良いとされ、小豆を使った小豆飯やぼた餅がさかんに作られました※。赤は太陽や血の色に通じるとして神聖視された色で、小豆を体に取り込むことで、病を退けようとしたのです。 また、かつては病をもたらす疱瘡神がいると信じられ、疱瘡神には小豆飯やぼた餅などを供えると良いともいわれました。 実際、小豆は体に良いとされる食物繊維やビタミンB1、ポリフェノールを含むことでも知られます。ぼた餅やお汁粉など手軽にできるものもありますので、作ってみてはいかがでしょうか。 ※疱瘡の見舞いには、赤一色で描かれた菓子袋に入れて贈るのが習いだった。 子どもの姿をした疱瘡神。ぼた餅を口に運んでいる。歌川国芳「疱瘡神」より。 参考: 関沢まゆみ編『日本の食文化2 米と餅』吉川弘文館、2019年 小豆や米など日本人が神聖視してきた食べ物についてまとめられています。
小豆で厄除け
古来、日本人は疱瘡(ほうそう=天然痘・てんねんとう)や麻疹(はしか)など多くの病と闘ってきました。こうした病を退け、かかった場合にも軽く済むように願ってさまざまな食べものが用意されました。 たとえば疱瘡では、赤いものを食べると良いとされ、小豆を使った小豆飯やぼた餅がさかんに作られました※。赤は太陽や血の色に通じるとして神聖視された色で、小豆を体に取り込むことで、病を退けようとしたのです。 また、かつては病をもたらす疱瘡神がいると信じられ、疱瘡神には小豆飯やぼた餅などを供えると良いともいわれました。 実際、小豆は体に良いとされる食物繊維やビタミンB1、ポリフェノールを含むことでも知られます。ぼた餅やお汁粉など手軽にできるものもありますので、作ってみてはいかがでしょうか。 ※疱瘡の見舞いには、赤一色で描かれた菓子袋に入れて贈るのが習いだった。 子どもの姿をした疱瘡神。ぼた餅を口に運んでいる。歌川国芳「疱瘡神」より。 参考: 関沢まゆみ編『日本の食文化2 米と餅』吉川弘文館、2019年 小豆や米など日本人が神聖視してきた食べ物についてまとめられています。
おうちで読書 駄菓子の本
素朴で温かみのある駄菓子の本、『ふるさとの駄菓子 石橋幸作が愛した味とかたち』(LIXIL出版、2018年)をご紹介しましょう。 石橋幸作(1900-76)は仙台の「石橋屋」の二代目主人で、菓子作りをするかたわら、全国各地の駄菓子調査に心血を注いだ人物です。著作に『駄菓子のふるさと』『みちのくの駄菓子』(共に未来社)『駄菓子風土記』(製菓実験社)などがありますが、入手は難しくなっており、2018年に、石橋氏の資料による郷土菓子の展示が開催された折、冒頭のオールカラーの本が作られました。 展示についてはこちらhttps://www.toraya-group.co.jp/toraya/bunko/activity/information18-03-09/ 本についてはこちらhttps://livingculture.lixil.com/publish/post-198/ 青森のウサギ踊りの飴や、秋田のしんこ犬、岐阜のいかパンや徳島の福おこしなど、郷土色豊かな駄菓子が、味わい深い絵と文章で紹介されており、見ているだけで心がなごみます。 調査をもとに、紙粘土で作った菓子や表情豊かな飴職人の人形の写真もあり、真似して作ってみるのもおもしろそうです。 なお、駄菓子の思い出については、作家の中勘助、志賀直哉、画家の伊藤晴雨も作品に書き残しています。ぜひご覧ください。 虎屋文庫HP「歴史上の人物と和菓子」より 中勘助と駄菓子 志賀直哉と駄菓子 伊藤晴雨と駄菓子屋
おうちで読書 駄菓子の本
素朴で温かみのある駄菓子の本、『ふるさとの駄菓子 石橋幸作が愛した味とかたち』(LIXIL出版、2018年)をご紹介しましょう。 石橋幸作(1900-76)は仙台の「石橋屋」の二代目主人で、菓子作りをするかたわら、全国各地の駄菓子調査に心血を注いだ人物です。著作に『駄菓子のふるさと』『みちのくの駄菓子』(共に未来社)『駄菓子風土記』(製菓実験社)などがありますが、入手は難しくなっており、2018年に、石橋氏の資料による郷土菓子の展示が開催された折、冒頭のオールカラーの本が作られました。 展示についてはこちらhttps://www.toraya-group.co.jp/toraya/bunko/activity/information18-03-09/ 本についてはこちらhttps://livingculture.lixil.com/publish/post-198/ 青森のウサギ踊りの飴や、秋田のしんこ犬、岐阜のいかパンや徳島の福おこしなど、郷土色豊かな駄菓子が、味わい深い絵と文章で紹介されており、見ているだけで心がなごみます。 調査をもとに、紙粘土で作った菓子や表情豊かな飴職人の人形の写真もあり、真似して作ってみるのもおもしろそうです。 なお、駄菓子の思い出については、作家の中勘助、志賀直哉、画家の伊藤晴雨も作品に書き残しています。ぜひご覧ください。 虎屋文庫HP「歴史上の人物と和菓子」より 中勘助と駄菓子 志賀直哉と駄菓子 伊藤晴雨と駄菓子屋
和菓子で漢字クイズ!
学校がお休みになり、おうちのなかで過ごされているお子さんが多いことでしょう。普段からクッキーやケーキはよく食べているかもしれませんが、日本のお菓子、和菓子にもぜひ注目していただきたいものです。すべて小学校で習う漢字ですので、ぜひご家族で楽しんでみてください。 読めるかな?1、最中 2、金平糖 3、心太 答えは、下へスクロールしてください。 ↓ 答え 1、もなか江戸時代、「最中の月」という、最中の皮だけのようなお菓子が生まれ、それが餡入りの現在の姿になりました。♪豆知識とらやのユニークな最中 2、こんぺいとう外国から伝わった砂糖菓子がもとになっています。美しい角は日本ならではです。♪豆知識織田信長にも献上された金平糖 3、ところてん古くは「こころふと」「こころてい」などと呼ばれていました。♪豆知識 松尾芭蕉もところてんで一句江戸っ子の味、酢醤油のところてん
和菓子で漢字クイズ!
学校がお休みになり、おうちのなかで過ごされているお子さんが多いことでしょう。普段からクッキーやケーキはよく食べているかもしれませんが、日本のお菓子、和菓子にもぜひ注目していただきたいものです。すべて小学校で習う漢字ですので、ぜひご家族で楽しんでみてください。 読めるかな?1、最中 2、金平糖 3、心太 答えは、下へスクロールしてください。 ↓ 答え 1、もなか江戸時代、「最中の月」という、最中の皮だけのようなお菓子が生まれ、それが餡入りの現在の姿になりました。♪豆知識とらやのユニークな最中 2、こんぺいとう外国から伝わった砂糖菓子がもとになっています。美しい角は日本ならではです。♪豆知識織田信長にも献上された金平糖 3、ところてん古くは「こころふと」「こころてい」などと呼ばれていました。♪豆知識 松尾芭蕉もところてんで一句江戸っ子の味、酢醤油のところてん
「蒸餅干菓子雛形」 年代不明
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。 葛饅頭(右頁・右列上から2つ目)、柏餅(同3つ目)などが見える。 *画像をご使用になりたい方は虎屋文庫までご連絡くださいませ。 作成者・年代不明の菓子見本帳(以下、見本帳)です。一般に見本帳は、現在の商品カタログのように使われたとされますが、こちらは、菓子屋が記録・参考として、他店のものなど複数の見本帳をもとに作成したものと思われます。描かれた菓子は381点。江戸時代中期のものに比べると紅色が目立ち、より華やかな印象なので、江戸時代後期以降の成立と考えられます。 上巻に羊羹・外郎や饅頭・餅などの主に蒸菓子、下巻に落雁・有平糖(飴菓子の一種)などの干菓子が収録されています。意匠、銘に加えて原材料の記載があり、なかでも珍しいのは、ごまめ糖に見える「銀箔」です。ごまめ糖は、おせち料理に定番のごまめをかたどった有平糖と思われ、ほかではあまり銀箔の使用例は見たことがありませんが、魚の皮の銀白色を表現するのに使ったのでしょう。芸が細かいですね。 ※機関誌『和菓子』27号では、白黒で全頁を公開しています。菓銘、原材料の翻刻付です。是非ご覧ください。 ごまめ糖。原材料に砂糖、挽茶、銀箔とある。 羊羹、外郎など棹物の断面図。 有平糖類の立体図案。
「蒸餅干菓子雛形」 年代不明
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。 葛饅頭(右頁・右列上から2つ目)、柏餅(同3つ目)などが見える。 *画像をご使用になりたい方は虎屋文庫までご連絡くださいませ。 作成者・年代不明の菓子見本帳(以下、見本帳)です。一般に見本帳は、現在の商品カタログのように使われたとされますが、こちらは、菓子屋が記録・参考として、他店のものなど複数の見本帳をもとに作成したものと思われます。描かれた菓子は381点。江戸時代中期のものに比べると紅色が目立ち、より華やかな印象なので、江戸時代後期以降の成立と考えられます。 上巻に羊羹・外郎や饅頭・餅などの主に蒸菓子、下巻に落雁・有平糖(飴菓子の一種)などの干菓子が収録されています。意匠、銘に加えて原材料の記載があり、なかでも珍しいのは、ごまめ糖に見える「銀箔」です。ごまめ糖は、おせち料理に定番のごまめをかたどった有平糖と思われ、ほかではあまり銀箔の使用例は見たことがありませんが、魚の皮の銀白色を表現するのに使ったのでしょう。芸が細かいですね。 ※機関誌『和菓子』27号では、白黒で全頁を公開しています。菓銘、原材料の翻刻付です。是非ご覧ください。 ごまめ糖。原材料に砂糖、挽茶、銀箔とある。 羊羹、外郎など棹物の断面図。 有平糖類の立体図案。
おうちで読書 お子さんと楽しめるおいしい本
季節を感じてさとうわきこ作・絵『よもぎだんご』福音館書店、1989年 元気で愉快なおばあさん、「ばばばあちゃん」が活躍するロングセラー絵本です。厄除けのおまじないにもされてきた蓬。おうちでお団子作りはいかがでしょうか。 少し長めの読み物をじっくりと和菓子が主題のお話はありませんが思わぬところに和菓子が登場。このシーンにはやはりこのお菓子でなくては、と納得してもらえることと思います。竹下文子作・鈴木まもる絵『おてつだいねこのこもりうた』金の星社、2003年(絶版)たかどのほうこ作・絵『ゆきだるまのるんとぷん』偕成社、2004年(絶版) 和菓子全般について知りたいときにはきれいな挿絵とわかりやすい文章で、低学年のお子さんから楽しめます。親子で和菓子博士を目指しましょう!平野恵理子作・絵『和菓子の絵本』あすなろ書房、2010年※ 中山圭子作・阿部真由美絵『和菓子のほん』福音館書店、2008年 注釈※『和菓子の絵本』絵本ためしよみサイト「Ehon Navi」で全ページ試し読みができます(要会員登録、無料)
おうちで読書 お子さんと楽しめるおいしい本
季節を感じてさとうわきこ作・絵『よもぎだんご』福音館書店、1989年 元気で愉快なおばあさん、「ばばばあちゃん」が活躍するロングセラー絵本です。厄除けのおまじないにもされてきた蓬。おうちでお団子作りはいかがでしょうか。 少し長めの読み物をじっくりと和菓子が主題のお話はありませんが思わぬところに和菓子が登場。このシーンにはやはりこのお菓子でなくては、と納得してもらえることと思います。竹下文子作・鈴木まもる絵『おてつだいねこのこもりうた』金の星社、2003年(絶版)たかどのほうこ作・絵『ゆきだるまのるんとぷん』偕成社、2004年(絶版) 和菓子全般について知りたいときにはきれいな挿絵とわかりやすい文章で、低学年のお子さんから楽しめます。親子で和菓子博士を目指しましょう!平野恵理子作・絵『和菓子の絵本』あすなろ書房、2010年※ 中山圭子作・阿部真由美絵『和菓子のほん』福音館書店、2008年 注釈※『和菓子の絵本』絵本ためしよみサイト「Ehon Navi」で全ページ試し読みができます(要会員登録、無料)
おうちで読書 全国銘菓の本
全国の和菓子のことを知りたい。そんな時におすすめの本とサイトをご紹介します。 畑 主税著『ニッポン全国 和菓子の食べある記』誠文堂新光社、2017年 百貨店の和菓子バイヤーである著者が実際に食べた菓子を紹介。全国銘菓を広く紹介する本は、実は長く出版されておらず、現在の和菓子を知るための貴重な一冊でもあります。和菓子愛あふれるブログも是非。和菓子魂! 若菜 晃子著『地元菓子』新潮社、2013年 古くから地元の人に愛されてきた、郷土色あふれる菓子をたずねる旅。新潮社サイトで、続編も連載中。おかしなまち、おかしなたび 続・地元菓子 今は旅に出ることはできませんが、通信販売をされているお店もありますので、気になる菓子を取り寄せてみてはいかがでしょうか。 ちなみに、入江織美ほか著『日本のお菓子』(山と溪谷社、1990年)は名著です。30年前のもので絶版ではありますが、機会がありましたら是非ご一読ください。
おうちで読書 全国銘菓の本
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