虎屋文庫:和菓子だより

雛折 昭和46年(1971)頃~平成18年(2006)
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。 平成13年(2001)の雛折:12.3×12.3×7.5 (cm)中の菓子は、左から『桃の里』『緑台鴾花(みどりだいときばな)』『仙寿(せんじゅ)』*記事内の画像をご使用になりたい方は虎屋文庫までご連絡くださいませ 雛折(ひなおり)とは雛菓子用の折箱のこと。虎屋では、昭和46年頃から平成18年まで、金属造形作家の永井鐵太郎(ながいてつたろう・1936~2021)氏にデザインを依頼していました。永井氏は毎年蓋と側面の絵柄を考案しただけでなく、自ら版を刷り、絵付けもしました(後年は印刷会社が請け負った)。 絵柄の中心となる内裏雛は、立ち雛と座り雛を年ごとに変え、背景は桃の花や扇、御所車(ごしょぐるま)などの雅びな意匠を組み合わせています。同じデザインは1つとしてなく、毎年の発売を楽しみにされていた方もいらしたそうです。なお、永井氏による雛折のデザイン画も残されています。台紙には配色や絵柄の違うデザイン画が貼り付けられており、代案も用意されていたことがわかります。下の画像は、平成13年のもの。内裏雛の前には犬筥(いぬばこ)※が描かれています。※犬をかたどった張子の箱。安産や生まれた子の健やかな成長を願って用意されたほか、雛道具としても用いられた。 2024年10月1日から11月24日まで開催の第82回虎屋文庫資料展 包む・彩る・伝える「虎屋のパッケージ」展では、今回ご紹介したものも含め、9点の雛折を展示しています(一部はデザイン画もあり)。ぜひお立ち寄りくださいませ。※現在、雛祭りの時期に販売している雛折はこちらでご覧いただけます。
雛折 昭和46年(1971)頃~平成18年(2006)
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。 平成13年(2001)の雛折:12.3×12.3×7.5 (cm)中の菓子は、左から『桃の里』『緑台鴾花(みどりだいときばな)』『仙寿(せんじゅ)』*記事内の画像をご使用になりたい方は虎屋文庫までご連絡くださいませ 雛折(ひなおり)とは雛菓子用の折箱のこと。虎屋では、昭和46年頃から平成18年まで、金属造形作家の永井鐵太郎(ながいてつたろう・1936~2021)氏にデザインを依頼していました。永井氏は毎年蓋と側面の絵柄を考案しただけでなく、自ら版を刷り、絵付けもしました(後年は印刷会社が請け負った)。 絵柄の中心となる内裏雛は、立ち雛と座り雛を年ごとに変え、背景は桃の花や扇、御所車(ごしょぐるま)などの雅びな意匠を組み合わせています。同じデザインは1つとしてなく、毎年の発売を楽しみにされていた方もいらしたそうです。なお、永井氏による雛折のデザイン画も残されています。台紙には配色や絵柄の違うデザイン画が貼り付けられており、代案も用意されていたことがわかります。下の画像は、平成13年のもの。内裏雛の前には犬筥(いぬばこ)※が描かれています。※犬をかたどった張子の箱。安産や生まれた子の健やかな成長を願って用意されたほか、雛道具としても用いられた。 2024年10月1日から11月24日まで開催の第82回虎屋文庫資料展 包む・彩る・伝える「虎屋のパッケージ」展では、今回ご紹介したものも含め、9点の雛折を展示しています(一部はデザイン画もあり)。ぜひお立ち寄りくださいませ。※現在、雛祭りの時期に販売している雛折はこちらでご覧いただけます。

『あじわい』誌の秋号に寄稿しています
虎屋文庫のスタッフが、全国銘産菓子工業協同組合発行『あじわい』にコラム「和菓子探検」を連載しております。 今回は「和菓子キャラクター 今も昔も人気者」と題して、江戸時代の黄表紙(マンガ)や錦絵の登場人物から、現在のご当地キャラクターまでさまざまな和菓子キャラクターを紹介いたしました。下記からご覧いただけますので、どうぞご一読ください。 https://www.ajiwai.or.jp/ *令和3年(2021)秋まで15回にわたって同誌で連載した「資料に見る和菓子」のバックナンバーもこちらよりご覧いただけます。
『あじわい』誌の秋号に寄稿しています
虎屋文庫のスタッフが、全国銘産菓子工業協同組合発行『あじわい』にコラム「和菓子探検」を連載しております。 今回は「和菓子キャラクター 今も昔も人気者」と題して、江戸時代の黄表紙(マンガ)や錦絵の登場人物から、現在のご当地キャラクターまでさまざまな和菓子キャラクターを紹介いたしました。下記からご覧いただけますので、どうぞご一読ください。 https://www.ajiwai.or.jp/ *令和3年(2021)秋まで15回にわたって同誌で連載した「資料に見る和菓子」のバックナンバーもこちらよりご覧いただけます。

包む・彩る・伝える「虎屋のパッケージ」展の小冊子を公開いたしました。
10月1日(火)~11月24日(日)まで開催中の包む・彩る・伝える「虎屋のパッケージ」展の内容をまとめた小冊子を公開いたしました。https://www.toraya-group.co.jp/corporate/bunko/reference-exhibition/82 虎屋のさまざまなパッケージを、歴史とともにご紹介しています。ご来場いただいた方も、遠方でお越しになれない方も、是非ご覧くださいませ。
包む・彩る・伝える「虎屋のパッケージ」展の小冊子を公開いたしました。
10月1日(火)~11月24日(日)まで開催中の包む・彩る・伝える「虎屋のパッケージ」展の内容をまとめた小冊子を公開いたしました。https://www.toraya-group.co.jp/corporate/bunko/reference-exhibition/82 虎屋のさまざまなパッケージを、歴史とともにご紹介しています。ご来場いただいた方も、遠方でお越しになれない方も、是非ご覧くださいませ。

虎屋文庫の史料が 北九州市立自然史・歴史博物館で展示されます
展示名:秋の特別展「お菓子のむかしばなし展」 会 期:2024年10月12日(土)~12月8日(日) 会期中無休 時 間:9:00~17:00(最終入館16:30) 会 場:北九州市立自然史・歴史博物館博物館 入場料(特別展のみ):大人800円、高校・大学生600円、小・中学生100円 展示品:【展示期間 10/12~11/8】元禄7年(1694)「諸方御用之留」伝元禄11年(1698) 「竹虎青貝井籠」 (複製)元禄8年(1695)「御菓子之畫圖」 (複製)【展示期間 11/9~12/8】安永5年(1776) 雛井籠「蒸餅干菓子雛形」(江戸時代後期以降)お近くにお出かけの折は、ぜひご覧ください。******************************************************************************なお、会期中、虎屋文庫の森田環が江戸時代の菓子文化について講演をいたします。 演 題:「江戸時代に花開いた菓子文化」日 時:11月9日(土) 13:30~15:30 場 所:北九州市立自然史・歴史博物館博物館 1階ガイド館定 員:先着200名(事前予約不要) 料 金:無料 展示情報やその他関連イベントなど、詳しくはこちらをご覧ください。 お問い合わせは、北九州市立自然史・歴史博物館(093-681-1011)までお願いいたします。
虎屋文庫の史料が 北九州市立自然史・歴史博物館で展示されます
展示名:秋の特別展「お菓子のむかしばなし展」 会 期:2024年10月12日(土)~12月8日(日) 会期中無休 時 間:9:00~17:00(最終入館16:30) 会 場:北九州市立自然史・歴史博物館博物館 入場料(特別展のみ):大人800円、高校・大学生600円、小・中学生100円 展示品:【展示期間 10/12~11/8】元禄7年(1694)「諸方御用之留」伝元禄11年(1698) 「竹虎青貝井籠」 (複製)元禄8年(1695)「御菓子之畫圖」 (複製)【展示期間 11/9~12/8】安永5年(1776) 雛井籠「蒸餅干菓子雛形」(江戸時代後期以降)お近くにお出かけの折は、ぜひご覧ください。******************************************************************************なお、会期中、虎屋文庫の森田環が江戸時代の菓子文化について講演をいたします。 演 題:「江戸時代に花開いた菓子文化」日 時:11月9日(土) 13:30~15:30 場 所:北九州市立自然史・歴史博物館博物館 1階ガイド館定 員:先着200名(事前予約不要) 料 金:無料 展示情報やその他関連イベントなど、詳しくはこちらをご覧ください。 お問い合わせは、北九州市立自然史・歴史博物館(093-681-1011)までお願いいたします。

歌川国貞「坂東三津五郎 御名残狂言 雪月花の内兎の餅つき」 文政3年(1820)
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。 *画像をご使用になりたい方は虎屋文庫までご連絡くださいませ。 今回は、歌川国貞(うたがわくにさだ のちの三代豊国)の錦絵を紹介します。描かれているのは、現在も歌舞伎で人気の舞踊「玉兎(たまうさぎ)」を踊る三代目坂東三津五郎(ばんどうみつごろう・1775〜1831)です。はちまきの両端をとがらせて、兎の耳に見立てています。月を背に、臼の周囲を廻りながら餅を搗く一場面で、臼の中には出来上がった団子が沢山入っていて、美味しそうです。以前掲載した月見にちなんだ錦絵の落ち着いた趣とは異なり、兎のように飛び跳ねる所作をとらえた楽しい作品といえるでしょう。
歌川国貞「坂東三津五郎 御名残狂言 雪月花の内兎の餅つき」 文政3年(1820)
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。 *画像をご使用になりたい方は虎屋文庫までご連絡くださいませ。 今回は、歌川国貞(うたがわくにさだ のちの三代豊国)の錦絵を紹介します。描かれているのは、現在も歌舞伎で人気の舞踊「玉兎(たまうさぎ)」を踊る三代目坂東三津五郎(ばんどうみつごろう・1775〜1831)です。はちまきの両端をとがらせて、兎の耳に見立てています。月を背に、臼の周囲を廻りながら餅を搗く一場面で、臼の中には出来上がった団子が沢山入っていて、美味しそうです。以前掲載した月見にちなんだ錦絵の落ち着いた趣とは異なり、兎のように飛び跳ねる所作をとらえた楽しい作品といえるでしょう。

『あじわい』誌の夏号に寄稿しています
虎屋文庫のスタッフが、全国銘産菓子工業協同組合発行『あじわい』にコラム「和菓子探検」を連載しております。 今回は「行事のなかに息づく新粉(しんこ)細工」と題して、新粉(米の粉)生地で作られた各地の可愛らしい行事菓子を紹介しました。下記からご覧いただけますので、どうぞご一読ください。 https://www.ajiwai.or.jp/ *令和3年(2021)秋まで15回にわたって同誌で連載した「資料に見る和菓子」のバックナンバーもこちらよりご覧いただけます。
『あじわい』誌の夏号に寄稿しています
虎屋文庫のスタッフが、全国銘産菓子工業協同組合発行『あじわい』にコラム「和菓子探検」を連載しております。 今回は「行事のなかに息づく新粉(しんこ)細工」と題して、新粉(米の粉)生地で作られた各地の可愛らしい行事菓子を紹介しました。下記からご覧いただけますので、どうぞご一読ください。 https://www.ajiwai.or.jp/ *令和3年(2021)秋まで15回にわたって同誌で連載した「資料に見る和菓子」のバックナンバーもこちらよりご覧いただけます。