虎屋文庫:和菓子だより
国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館公開講座「菓子木型の意匠」(オンライン)のお知らせ
国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館にて開催中の特別展「食の器と道具」(~2025年6月20日)に関連して、虎屋文庫の中山圭子が、木型の歴史、意匠に込められた人々の祈りや願い、日本人の美意識などについてお話しいたします。演 題:「菓子木型の意匠」開催日:2025年5月17日(土) 14:00~15:30講 師:中山圭子(株式会社虎屋特別理事 虎屋文庫主席研究員)質疑応答・進行:ロバート・エスキルドセン氏(国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館館長、国際基督教大学教授)会 場:オンライン(インターネットを通じて全国どこからでもご視聴いただけます)ウェブ会議サービス「ZOOM」(Webinar)を利用しての開催となります。※事前予約制。申し込みは国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館ホームページ申込受付フォームより。参加費:無料
国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館公開講座「菓子木型の意匠」(オンライン)のお知らせ
国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館にて開催中の特別展「食の器と道具」(~2025年6月20日)に関連して、虎屋文庫の中山圭子が、木型の歴史、意匠に込められた人々の祈りや願い、日本人の美意識などについてお話しいたします。演 題:「菓子木型の意匠」開催日:2025年5月17日(土) 14:00~15:30講 師:中山圭子(株式会社虎屋特別理事 虎屋文庫主席研究員)質疑応答・進行:ロバート・エスキルドセン氏(国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館館長、国際基督教大学教授)会 場:オンライン(インターネットを通じて全国どこからでもご視聴いただけます)ウェブ会議サービス「ZOOM」(Webinar)を利用しての開催となります。※事前予約制。申し込みは国際基督教大学博物館湯浅八郎記念館ホームページ申込受付フォームより。参加費:無料

梥本一洋筆「玉藻化生」昭和時代
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。 「玉藻化生」(332×153cm) 「玉藻化生(たまものけしょう)」は、砂子を散らした地に、絵画5枚と短冊8枚を貼り交ぜた、屏風仕立ての作品です。玉藻の前(九尾の狐の化身)が調伏され、近づく者を殺してしまう石と化す能、「殺生石(せっしょうせき)」を題材にしています。絵画は梥本一洋(まつもといちよう・1893~1952)の筆で、短冊は歌人の吉井勇(よしいいさむ・1886~1960)によるものです。緑青、群青、金など鮮やかな絵具を用いて丁寧に描かれた絵画は、柔らかな筆跡の短歌との相性も良く、あやしげでありながら上品な雰囲気を醸し出しています。一洋は京都で活躍した日本画家で、虎屋十五代店主 黒川武雄と親しく、菓子のパッケージを描いたこともありました。「玉藻化生」は、2025年5月18日まで、虎屋 京都ギャラリーで展示しております。お近くにいらした際は是非ご覧くださいませ。 虎屋 京都ギャラリー 虎屋所蔵品展「ものがたり」【会期】2025年4月19日(土)~5月18日(日) 午前10時~午後5時 入場無料 ※休館日: 4月21日(月)・28日(月)、5月12日(月) 鳥羽院の寵愛を受ける才色兼備の玉藻の前 陰陽師によって玉藻の正体が見破られる 魂が乗り移った石(殺生石) *画像をご使用になりたい方は虎屋文庫までご連絡くださいませ。
梥本一洋筆「玉藻化生」昭和時代
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。 「玉藻化生」(332×153cm) 「玉藻化生(たまものけしょう)」は、砂子を散らした地に、絵画5枚と短冊8枚を貼り交ぜた、屏風仕立ての作品です。玉藻の前(九尾の狐の化身)が調伏され、近づく者を殺してしまう石と化す能、「殺生石(せっしょうせき)」を題材にしています。絵画は梥本一洋(まつもといちよう・1893~1952)の筆で、短冊は歌人の吉井勇(よしいいさむ・1886~1960)によるものです。緑青、群青、金など鮮やかな絵具を用いて丁寧に描かれた絵画は、柔らかな筆跡の短歌との相性も良く、あやしげでありながら上品な雰囲気を醸し出しています。一洋は京都で活躍した日本画家で、虎屋十五代店主 黒川武雄と親しく、菓子のパッケージを描いたこともありました。「玉藻化生」は、2025年5月18日まで、虎屋 京都ギャラリーで展示しております。お近くにいらした際は是非ご覧くださいませ。 虎屋 京都ギャラリー 虎屋所蔵品展「ものがたり」【会期】2025年4月19日(土)~5月18日(日) 午前10時~午後5時 入場無料 ※休館日: 4月21日(月)・28日(月)、5月12日(月) 鳥羽院の寵愛を受ける才色兼備の玉藻の前 陰陽師によって玉藻の正体が見破られる 魂が乗り移った石(殺生石) *画像をご使用になりたい方は虎屋文庫までご連絡くださいませ。

三代歌川豊国「江戸名所百人美女 長命寺」安政4年(1857)
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。 *画像をご使用になりたい方は虎屋文庫までご連絡くださいませ。 三代歌川豊国による、「江戸名所百人美女」というシリーズのうちのひとつです。前掛けをした女性が、お盆と竹籠を持っていますね。一見お菓子はないように思われますが、実は竹籠の中に桜餅が入っているのです。よく見ると床几(しょうぎ)の上の木箱に「桜」の文字、 左上のコマ絵※にも「桜もち」の幟旗が描かれていることがわかります。隅田川名物と謳われた桜餅は、向島にある長命寺の門番が、隅田川沿いに植えられた桜の葉を利用し、売り出したことに始まるともいわれます。桜の名所ということもあり、文化文政期(1804~30)には大変流行したそうです。作品からは、茶店で桜餅を求め、桜並木と隅田川の景色を楽しむ……、そんな当時の人々の姿が想像されますね。 ※主題の補足となる小さな絵のこと。画面の右上や左上の隅に枠に囲まれて描かれることが多い。 二代 歌川国久による左上のコマ絵
三代歌川豊国「江戸名所百人美女 長命寺」安政4年(1857)
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。 *画像をご使用になりたい方は虎屋文庫までご連絡くださいませ。 三代歌川豊国による、「江戸名所百人美女」というシリーズのうちのひとつです。前掛けをした女性が、お盆と竹籠を持っていますね。一見お菓子はないように思われますが、実は竹籠の中に桜餅が入っているのです。よく見ると床几(しょうぎ)の上の木箱に「桜」の文字、 左上のコマ絵※にも「桜もち」の幟旗が描かれていることがわかります。隅田川名物と謳われた桜餅は、向島にある長命寺の門番が、隅田川沿いに植えられた桜の葉を利用し、売り出したことに始まるともいわれます。桜の名所ということもあり、文化文政期(1804~30)には大変流行したそうです。作品からは、茶店で桜餅を求め、桜並木と隅田川の景色を楽しむ……、そんな当時の人々の姿が想像されますね。 ※主題の補足となる小さな絵のこと。画面の右上や左上の隅に枠に囲まれて描かれることが多い。 二代 歌川国久による左上のコマ絵

『あじわい』誌の新年号に寄稿しています
虎屋文庫のスタッフが、全国銘産菓子工業協同組合発行『あじわい』にコラム「和菓子探検」を連載しております。 今回は、「どこもかしこも 「ふ」の字尽くし」と題して、明治時代に流行した有卦絵(うけえ)をご紹介しました。有卦絵とは、陰陽道における幸運の年回り(有卦)に入ったことを祝って用意した絵のこと。福寿草(ふくじゅそう)、ふくら雀など、福に通じる「ふ」がつくモチーフをかたどった菓子が描かれています。どうぞご一読ください。https://www.zenkokumeika.com/ajiwai/ *令和3年(2021)秋まで15回にわたって同誌で連載した「資料に見る和菓子」のバックナンバーは、2025年3月末日まで、こちらよりご覧いただけます。
『あじわい』誌の新年号に寄稿しています
虎屋文庫のスタッフが、全国銘産菓子工業協同組合発行『あじわい』にコラム「和菓子探検」を連載しております。 今回は、「どこもかしこも 「ふ」の字尽くし」と題して、明治時代に流行した有卦絵(うけえ)をご紹介しました。有卦絵とは、陰陽道における幸運の年回り(有卦)に入ったことを祝って用意した絵のこと。福寿草(ふくじゅそう)、ふくら雀など、福に通じる「ふ」がつくモチーフをかたどった菓子が描かれています。どうぞご一読ください。https://www.zenkokumeika.com/ajiwai/ *令和3年(2021)秋まで15回にわたって同誌で連載した「資料に見る和菓子」のバックナンバーは、2025年3月末日まで、こちらよりご覧いただけます。

黒川家家紋青貝井籠五段重 元禄3年(1690)
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。井籠(せいろう) の蓋と前後側面には、青貝を使用した螺鈿(らでん)細工で、虎屋店主である黒川家の家紋「円中に人あり(えんちゅうにひとあり)」がほどこされています。他の井籠より重箱の厚みがないため、中にはうどんやそばを入れていたのでしょう。江戸時代には、うどんやそばは菓子と同じ範疇でとらえられていたようで、菓子屋がおつくりすることは珍しいことではありませんでした。なお、徳利もあり、こうした麺類の汁用に使われたと考えられます。 34.1×53.0×25.6(cm) 徳利:口径4.5 高25.4(cm)、外箱:20.0×20.0×34.5(cm)外箱が安永3年(1774)の制作で、徳利も同時期のものと考えられる。*画像をご使用になりたい方は虎屋文庫までご連絡くださいませ。
黒川家家紋青貝井籠五段重 元禄3年(1690)
菓子資料室 虎屋文庫では虎屋歴代の古文書や古器物に加え、菓子に関わるさまざまな資料を所蔵しています。このコーナーでは、その一部をご紹介していきます。井籠(せいろう) の蓋と前後側面には、青貝を使用した螺鈿(らでん)細工で、虎屋店主である黒川家の家紋「円中に人あり(えんちゅうにひとあり)」がほどこされています。他の井籠より重箱の厚みがないため、中にはうどんやそばを入れていたのでしょう。江戸時代には、うどんやそばは菓子と同じ範疇でとらえられていたようで、菓子屋がおつくりすることは珍しいことではありませんでした。なお、徳利もあり、こうした麺類の汁用に使われたと考えられます。 34.1×53.0×25.6(cm) 徳利:口径4.5 高25.4(cm)、外箱:20.0×20.0×34.5(cm)外箱が安永3年(1774)の制作で、徳利も同時期のものと考えられる。*画像をご使用になりたい方は虎屋文庫までご連絡くださいませ。

包む・彩る・伝える「虎屋のパッケージ」展の紹介動画を公開いたしました。
10月1日(火)~11月24日(日)まで開催の包む・彩る・伝える「虎屋のパッケージ」展の内容をまとめた動画を公開いたしました。https://www.toraya-group.co.jp/corporate/bunko/reference-exhibition/82(約5分) ご来場いただいた方も、遠方でお越しになれない方も、是非ご覧くださいませ。
包む・彩る・伝える「虎屋のパッケージ」展の紹介動画を公開いたしました。
10月1日(火)~11月24日(日)まで開催の包む・彩る・伝える「虎屋のパッケージ」展の内容をまとめた動画を公開いたしました。https://www.toraya-group.co.jp/corporate/bunko/reference-exhibition/82(約5分) ご来場いただいた方も、遠方でお越しになれない方も、是非ご覧くださいませ。