甲斐国(かいのくに)の歌枕、差出の磯(指出の磯)は、現在の山梨県山梨市万力(まんりき)付近を流れる笛吹川沿いにあり、川へ向かって突き出した岩山が海浜の磯を思わせることから名づけられました。小豆入りの道明寺羹と黒煉羊羹で、千鳥が磯辺に群れ遊ぶ情景を表しています。
とらやの羊羹づくりは、小豆や白小豆などの豆を煮て羊羹専用の餡をつくることから始まります。その餡に煮溶かした寒天と砂糖を加えて、じっくりと煉りあげていきます。炊きあがった羊羹の煉り具合を見極めるなど、熟練した職人の目で確かめながらおつくりしています。